イギリスの中華店では定番のシンガポールフライドヌードル。美味しいですよね。シンガポールと国名が付いているのでてっきりシンガポールのレシピかと思っていました。シンガポールにもビーフンを使ったフライドヌードルはあるけれどカレー粉を入れたものは存在しないんだとか。聞いた話によるとこれは香港の中華料理人が始めたレシピ。まあ、外国の人がレシピ真似してみたら何となく物足りないってんでカレー粉足してみたら好みの味に落ち着いた、ってな感じでしょうか。同じようなことが和食の世界でも起っています。最も分かりやすいのがおみそ汁。イギリス人にはかつお節やこんぶ、煮干しとみそがベースのみそ汁は何かパンチがないらしく、しょうがとチリを入れてピリ辛にするのが好きなようです。三ツ星シェフのゴードン・ラムジー氏やサンドイッチ店のプレタマンジェなんかは完全にこの路線。「何で完成品にわざわざしょうがやチリを入れて和の味をぶっ壊すかねぇ」とかブツブツ言いながら飲んでみるとこれが悔しいことにちょっち刺激的でおいしい。偽物が本物を凌駕するってのは世の中ではよくあるお話。でクックバズではシンガポールには存在しない香港生まれのシンガポールフライドヌードルをさらにいじってうどんでやってみました。シンガポールの人が見たらもはや原型ゼロ。だけど美味しいカレー風味の焼うどん。シンガポールの人たちに「ごめんね」しながらぜひどうぞ。
あら美味しい 焼きカレーうどん
クックバズ編集部