日本でピカータ(ピカタ)と言うと薄切りの仔牛やチキンにパルメザンチーズ入りの卵液をまぶして焼き、トマトソースなんぞでいただくものが主流のようですが、正確に言うとこれはピカータ・アラ・ミラネーゼというレシピのようです。要はミラノの郷土料理。単にピカータと言えば小麦粉をまぶした薄切りの仔牛をソテーして、レモンソースで食べるものなんだとか。アメリカでピカータと言えば仔牛よりもチキンを使うことが多いようで、ソースはほぼ間違いなくレモンソース。このピカータをバゲットやパンと一緒に食べるのなら分かりやすいけど、アメリカ人はスパゲッティと一緒に食べるのも乙、なんて言うからアメリカ人の言う乙って何でしょうと思ってやってみました。意外ですけどこれ、本当に美味しいです。最初はちょっと酸っぱそうなので躊躇が入りますが、ちょいちょい食べ進んでいくうちにどんどん酸味に慣れてやがてフォークが止まらなくなります。ま、レモンが名物のアマルフィー地方にも昔からレモンのパスタがありますものね。作り方は笑ってしまうほど簡単です。よろしかったらぜひ一度、お試しください。ちなみにピカータ(Piccata)とはイタリア語で「槍でひと突き」という意味だそうで、お肉が薄切りなのでフォークでブスッと突き刺して食べるところからこの名前がついたんですって。いつもながら全然ロマンチックじゃないんだな。
チキン・ピカータ
cookbuzz編集部(D)