サバというお魚

投稿日 16 Aug. 2017
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cookbuzz 編集部

●年に一回、ブライトン沖の海釣りに連れて行ってもらっています。ブライトン沖ではサバやアジ、スズキなどがよく釣れます。ほかにホウボウやタラなんかも釣れます。ちょっと船を横に走らせてリトルハンプトン沖に移動すると今度は黒ダイが釣れたりして素人ながらとても楽しめます。一口に魚といっても生態も性格も随分違ってとても興味深い。サバは基本的に群れを成してそれほど深くないところを回遊しています。サバを釣る際には「さびき」という一本の糸に4~5本の針とキラキラピロピロ光るものをつけた仕掛けで挑みます。サバの群れの上に船が差し掛かると途端に入れ食い状態となることがあります。入れ食いとはよく言ったものでサバを針から外して再び仕掛けを海に投じるとほぼ同時に次のサバが食いついてくる。入れる、食う、あげる、外す、入れる、食う、あげる、外すで大忙し。この「さびき」という仕掛けには餌がついていません。サバが目の前に現れたピロピロ光るものを食べ物だと思ってぱくっと食いつく習性を利用したもの。目の前にいる女性ならとりあえず誰でも手当たり次第に食いつく男性に似ています。つまりサバは最後の晩餐だってのにインチキものを掴まされて人生を終えちゃう。涙なくしては語れない。いやサバのような男じゃなくてサバのことね。●タイを狙うときは仕掛けが替わります。彼らは海の底であまり群れずに暮らしています。とても慎重でサバのようにいきなりパクッと餌に食いつくことがなく、ちょいちょいとつまんでOKそうなら本格的に食いつきます。まず食事に誘って映画観て遊園地行って焼き鳥屋行ってバー行って終電逃してようやくちょっとかじってみる、そういう男性と似てなかなか慎重です。餌もゴカイとかイカやサバの切り身など本物を使います。最後の晩餐がサバと違って本物のご飯で良かったねと思います。食べる人間の勝手な屁理屈だけど。●一般的にイギリス人は頭に来るくらい魚を食べません。島国なのにー。しかしなぜか魚の缶詰が充実しています。サバやいわしなんかはカレーやトマトなど、色んなソースで味付けされた缶詰でいっぱい。最近は照り焼きソースと銘打ったものもあってとってもうれしい。ということで今回は「Peppered Wood Smoked Fillets in Sunflower Oil」というなんか美味しそうな味付けの缶詰を使ってパスタを作ってみました。平べったい缶の中に立派なサバのフィレが2つ入っています。オイルもそのまま使いますので無駄は一切なし。ショートパスタの方がサバがうまく絡んで余計に美味しくいただけます。よろしかったらぜひ一度お試しください。

サバ缶で美味しいリガトニ

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